内科・消化器内科
内視鏡検査・健康診断

新大久保文化通り診療所

お問い合わせ・ご予約は03-5937-0610

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東京都新宿区百人町2丁目5-8
科研ビル1FMAP

コラム:気になるおなかの話

お腹とオノマトペ そして津軽弁

2019.1

腹痛 オノマトペ

お腹の症状にはさまざまありますが、症状を表現するとき他の部位に比べて多彩な表現となります。「お腹が痛い」という表現でも、「ちくちく」「きりきり」「しくしく」「ギューッと」などいろいろあり、その他の症状として「違和感」、「不快感」などの微妙な感覚を伝えるためにオノマトペを用いて表現することが多いのではないでしょうか。

オノマトペ

オノマトペとは、自然界の音・声、物事の状態や動きなどを音(おん)で象徴的に表した語のことで、この概念を表す言葉は日本語では統一されていません。広辞苑では擬音語と同じとされていますが、広義には擬態語も含むとあります。
雨の降り方でいえば、「しとしと」、「ざあざあ」などといった具合です。ここで私は、その言葉を「ひらがな」にするか「カタカナ」にするかを迷いました。「記者ハンドブック」基準では、擬態語はひらがな、擬音語はカタカナとなっているらしいのですが、本当のところは私にはよくわかりません。本当に日本語とは難しいものです。

新大久保文化通り

当診療所は、その名前の通り新大久保の文化通りにありますが、アジア系の外国人が多いことで有名です。実際に受診される患者さんの出身国は、中国、韓国、ベトナム、ミャンマー、ネパール、インド、バングラデシュなど多岐にわたります。病歴聴取などでの複雑なコミュニケーションには困難を感じていますが、日本人なら大丈夫かというとそうでもありません。同じ日本人でも東北、関東、関西など出身地によって表現がかなり異なることがあります。

津軽弁

私は、青森県で30年近くを過ごしましたが、東京生まれの私にとって問診はかなり苦労しました。特に最初の頃は、一般的な言葉そのものの理解も難しく、症状の説明に用いられる表現も独特のものが多いため、看護婦さんによく通訳してもらっていました。例えば「はらがにやにやする」とか「やめる」、「にやめぐ」といった具合です。自分でも津軽弁を使ってみようとした時期もありましたが、私の使う津軽弁はおかしいとの指摘(非難?)が多く、結局津軽弁の習得は断念しました。

自動翻訳機

最近では、弘前大学で地域医療に役立てるため津軽弁の授業も始まったらしいとのことです。AIでの自動翻訳システムの開発の話もあるらしいのですが、地元の言葉によってのみ伝わってくる気持ちみたいなものが失われるようであれば、少しさみしい感じもします。いろいろな言語の外国人の診療を行っていると、一生懸命津軽弁を理解しようと頑張っていた昔が懐かしく思い出されます。ただ、今は通訳してくれるのは看護婦さんではなく、スマホや携帯型の自動翻訳機なので、時代の流れを感じてしまいます。